2014年12月27日土曜日

新たな時代へ

池島炭鉱 名所・史跡
旅行では珍しいものを見たいと思うものです。私は最近、工事や工場用の専用鉄道に興味を持ち、日本の鉱山に興味を持ちました。富山県の黒部の上部軌道、立山の砂防用のトロッコ、北海道の釧路炭鉱、長崎県の軍艦島(端島)等に興味を持ちました。北海道の釧路炭鉱は見学ができません。富山県の上部軌道、砂防用のトロッコは一般の観光客の乗車が可能ですが、抽選制で、旅行の計画が難しいです。軍艦島は永く上陸ができず、軍艦島は観光客を嫌っているように思っていました。最近、上陸、見学のツアーが催されるようになったようですが、散策があまり自由にできないようです。
そう思っていたら、この池島のことを知りました。長崎国際観光コンベンション協会による「長崎さるく」の「池島炭鉱さるく」という体験ツアーが催行されています。このツアーは年末年始は休みます。2014年の年末の最後が12月27日(土)でした。これに参加しようと、旅行を計画しました。午後のツアーは1人2,600円でした。
アクセスがとても困難でした。長崎駅前でのバスの乗り場等が分かりませんでした。結局、タクシーで向かいました。タクシーの運転手さんから池島の石炭も使っていた電源開発の松島火力発電所のこと等を教えてもらいました。瀬戸港までのタクシーは1万円以上の予定外の出費となりました。
瀬戸港より西海沿岸商船の小振りなフェリーで池島に渡りました。予定より1本前のフェリーに乗れました。池島にPM1時15分頃に着きました。
PM2時15分頃、午後の「池島炭鉱さるく」という体験ツアーが始まりました。参加者は7人くらい居ました。池島炭鉱のオーナーである三井松島リソーシスの本物のベテラン炭鉱マンさん達がガイドされました。
最初、池島開発総合センターでビデオを見ました。
池島炭鉱は良質の石炭を産出する炭鉱で、最盛期には池島に約8000人住んでいたそうです。海外からの輸入石炭の値段が安くなり、池島の石炭の1/3程となってしまったそうです。国の補助が打ち切られ、2001年(平成13年)に残念ながら閉山しました。石炭の層が延々と続いているそうです。坑道は浸水により水没してしまっているそうです。
ヘルメット、ヘッドライト、ライト用の電池等を装着し、移動しました。トロッコ人車に乗車しました。ゴトゴトと走り始めました。軌間は610mmだそうです。バッテリーの電力で走り、時速約5kmだそうです。地表を走った後、坑道に入りました。
少し坑道に入った所で、停車し、下車しました。炭鉱の規模、採掘方法の進化、最新の機械等の様々な説明を受けました。坑道は延長が10km、深さは海面下600mにまで及んでいるそうです。
参加者が装置の操作や削岩機の作動等の体験もしました。非常時に避難する救護所も見学しました。
再びトロッコ人車に乗車し、元のトロッコ人車乗り場に戻りました。これで、ツアーの本体は終了でした。
でも、アパート見学のおまけが有りました。自動車で高台に移動しました。たくさん有るアパートの1つを見せてくれました。見学用に用意されていました。昭和の雰囲気でした。ブラウン管テレビ等が置いてありました。
老朽化した共同住宅では雨漏りで畳が傷んでいることがしばしば有ります。池島のこの部屋では漏水の跡や室内の畳の傷みは見られませんでした。建築工事が手抜き無く、しっかりされていたのだろうと思いました。
島内には以前からの住民が若干居住されています。お店が1つ1つと消えていっているようです。最盛期には約8000人住んでいたそうです。8000人分の住居が有ったということだと思います。その全島が廃墟となろうとしています。新しい巨大な廃墟です。これが観光地となるかもしれません。現在、私も含め、若干の観光客が訪れています。
観光、釣、スポーツ、娯楽、新たなビジネスというようなこの島が新たな使われ方をされることを期待します。







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